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【経理コラム】ふるさと納税について

2022.11.2

テレビCM等でもすっかり耳馴染みとなった「ふるさと納税」。寄附することで様々な返礼品をお得に手に入れられるなんて、実に魅力的ですね。気にはなっているけれど、まだふるさと納税をしたことのない人、そもそも「納税」という言葉から節税対策になるのかなど、わからないこともあるかと思います。今回は、ふるさと納税に関する概要と手続方法について解説します。

1. ふるさと納税とは

ふるさと納税とは、自分が生まれ育った故郷に限らず、自分で好きな自治体を選び寄付(納税)ができ、寄付先から食料品などの返礼品をいただける制度です。寄附金の使用目的を公表している自治体もあります。現在では、クラウドファンディング型のプロジェクトに参加している自治体や、災害復興支援に役立てている自治体も増えています。寄附先で悩んでいる場合には、返礼品の内容だけではなく、自分が応援したい自治体を選んでみるのも良いかと思います。

2. ふるさと納税は節税対策になるの?

「納税」という言葉につい惑わされますが、ふるさと納税は各自治体への「寄附」です。そして一番のポイントは、寄附額のうち2,000円を超える部分について、所得税の還付および住民税の控除が受けられることでしょう。ですので返礼品の金額が2,000円を超える部分が節税対策になります。 (例)ふるさと納税を10,000円行った→10,000円-2,000円の8,000円分税金が安くなり、返礼品はおよそ寄付額の30%=3,000円もらえる。よって10,000円の寄付で、8,000円+3,000円=11,000円分が受け取れるため、差し引き1,000円得をします。) ふるさと納税の控除額には上限があります。本人の年間収入や扶養親族の数等で異なってきますので、全額控除される上限額を一度確認してみましょう。

参照:寄附金控除額の計算シミュレーション(総務省/ふるさと納税ポータルサイト)

https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/mechanism/deduction.html

3. ふるさと納税の流れ(ワンストップ特例申請)

平成27年度税制改正により、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」がスタートしました。寄附先の自治体へ必要書類を提出することにより確定申告が不要となります。では、この特例制度を利用した場合の手続方法を確認しておきましょう。

※後半には、令和3年分より変更となった確定申告をする場合の手続きについても記載しておりますので、併せてご参照ください。

①寄附する自治体を選ぶ

寄附する自治体が5箇所以内に限られます。但し6箇所以上の場合には確定申告が必要です。

②ふるさと納税(寄附)をする

ここで、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」に関する必要書類を提出します。申込方法や様式等が異なる場合がありますので、各自治体のHPや直接担当窓口まで問い合わせてみましょう。

③税額控除を受ける

ワンストップ特例制度では、控除額の全額が、寄附した翌年度分の住民税より減額されます(6月~翌年5月まで適用されます)。この特例制度を利用しない人、特例制度の対象ではない人(確定申告が必要な人)については、住民税の控除の他に、寄附した年の所得税が還付されます。

※確定申告が必要な人・・年間収入が2,000万円を超える人、2箇所以上からの給与所得がある人、給与所得および退職所得以外の所得金額が20万円を超える人等。

■補足(確定申告を行う場合)

令和3年分の確定申告より、ふるさと納税(寄付金控除)の手続方法が簡素化されました。これまでは、寄附ごとの「寄附金の受領書」の添付が必要とされていましたが、これに代えて、特定事業者が発行する年間寄付額を記載した「寄附金控除の証明書」を添付することでOKとなりました。

特定事業者の一覧についてはこちらをご参照ください。

参照:国税庁長官が指定した特定事業者一覧(令和4年5月20日現在)

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/kakutei/koujyo/kifukin/tokutei.htm

4. まとめ

「ふるさと納税」という一時の行動から、これまで知らなかった地域の食や文化に触れてみたり、遠くにいながらにして地方活性化等へ向けた取り組みを応援できる良いきっかけとなるかもしれません。ふるさと納税はあくまで寄附であることを念頭においた上で、年末に向けてやってみませんか。

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